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八尾市ものづくりnet.の中の環境コンテンツ企業一覧の中の株式会社ペーパーワールド

環境分野でがんばるものづくり企業

株式会社ペーパーワールド/紙というのは、金属などと比べ、安く思われがちですが、付加価値がつけやすく高価ですごく奥深いものなんです。/代表取締役 岩崎隆 http://paperworld.jp/

移転のお知らせ(平成24年12月10日に本社を移転しました)

新本社住所: 〒540-0013 大阪市中央区内久宝寺町3-4-4
TEL: 06-6937-5505
FAX: 06-6937-5515
INTRODUCTION
 「ものづくりのまち・八尾」で、環境に配慮した「ものづくり」に積極的に取組み、地球環境の保護に貢献する会社が数多くある。その中でも代表的な企業が「株式会社ペーパーワールド」(八尾市太田新町)である。取材のため訪れた、まるでショールームのような本社の応接室には、同社の個性豊かな商品が'所狭し'と並べられ、どれも目を引くものばかりであった。今回は、そんな「ダンボールの博物館」で、岩崎社長からいろいろなお話をうかがった。
環境を意識した商品づくり〜「エコロジー」なダンボール〜

 株式会社ペーパーワールドは、ダンボール素材の箱や梱包ケースの製造を主としていた。創造的な工作が楽しめる「ミルダン※シリーズ」や個性的な展示台や販促POPを提案する「DD-BOX」など、斬新な発想で従来のダンボールの枠にとらわれない商品を次々に開発し、業界に旋風を巻き起こした。これらの商品は、楽しく面白いアイデアで、ダンボールの活用範囲を拡大させただけでなく、リサイクル率が100%である点、加工性や強度にも優れている点からも非常に地球環境に優しい「エコロジー」なところが「売り」である。
 このような特長が認められ、グリーン購入の対象となる「大阪府認定リサイクル商品」にも選ばれている。開発された商品群を通じて、同社がエコ活動に積極的に取り組み、リサイクル型社会の推進に貢献していることが大いに評価されている。 

ミルダン:牛乳パック100%のリサイクルダンボール。
本来良質の紙質をもちながらもリサイクル率の低い牛乳パックを、より息の長いリサイクルができるよう開発した、環境に配慮された同社のオリジナルエコ商品。他には、同社取扱いのエコ商品として、「プラダン」もある。「プラダン」とは、プラスチックダンボールのことで、中空で軽く、強度があり、「繰り返し使える」という特長がある。

  • 「ミルダン」シリーズ

  • 「DD-BOX」シリーズ

環境を意識したビジネスサービス〜エコオフィスリサイクルシステム「ECORES(エコリス)」〜
 同社の環境に対する取組みは、商品だけにとどまらない。このような商品ラインナップに加え、同社は新たに環境に配慮した新サービス、「エコオフィスリサイクルシステム(略称:ECORES[エコリス])」を提供している。このサービスは、工場やオフィスの古紙を製紙工場で溶解処理した新しいリサイクル紙を利用して、パッケージや事務用品、文具等を製作し、その回収元企業に提供するというもので、循環型社会をまさに具体化したシステムである。たとえば、ある封筒製造会社では、製造する過程でやむを得ず出てしまう紙を廃棄せずにリサイクルすることによって、その会社が作成する名刺を収納するケースに生まれ変わる、という具合である。
 このビジネスモデルは、自社の古紙がリサイクルされ、新しいエコ商品として活用できるという点で、企業のエコ活動を後押しする、極めて画期的なシステムである。

エコオフィスリサイクルシステム
「ECORES(エコリス)」の流れ

環境商品の浸透も、アイデアあふれるデザインが重要
 このように、同社では、様々な商品 ・サービスを新たに開発し、「地球環境を保護しよう」という理念を実現しているが、「環境配慮型の商品を社会に普及させるには、デザイン面での工夫が不可欠で、新鮮なアイデアを生むことが極めて重要だ」と岩崎社長はいう。
 このような考え方から、同社では「ダンボールデザインアイデアコンテスト」(2011年より「ペーパーワールドアワード」に名称変更)を主催したり、「エコプロダクトデザインコンペ」へ協賛したりすることで、環境に配慮した商品・サービスが社会に幅広く浸透するよう、日々努力を続けている。

同社主催の
「ペーパーワールドアワード」

アイデアあふれる商品を通じて地域貢献活動も積極的に
 同社の手作り工作キット「ミルダン」シリーズを用いた出前授業を大阪府下の小学校で行っている。こどもたちが同社のキットを実際に自分の手で組み立てることによって、「ものづくり」の楽しさを体感できるだけでなく、紙製品が世に役立っていることへの理解が深まり、さらに環境意識が芽生えるきっかけになったという。
 また、東日本大震災への復興支援にも取り組んでいる。先日仙台市で行われた、被災地で暮らす子供たちに「紙ヒコーキ」を工作して楽しんでもらうプロジェクトに積極的に参加し、紙ヒコーキの設計や工作指導を通じて、たくさんの子供たちを笑顔いっぱいにした。また、石巻市の幼稚園には、ダンボールでできた3mの巨大クリスマスツリーを提供し、被災地での希望のシンボルになっている。
 岩崎社長は、「これからも、われわれの商品や仕事を通じて、できるだけ社会に貢献していきたい。2015年には、アイデアを凝らしたオリジナル商品も500アイテムぐらいに増やせられたら。」と、将来の会社像をしっかりと見据えている。

出前授業の様子

巨大クリスマスツリー

EPILOGUE

 今回の取材で、紙の無限の可能性をあらためて発見するとともに、地球環境にも大いに貢献できることも再認識できた。イルミネーション輝く煌びやかなクリスマスツリーも冬を彩るのにはいいものだが、ペーパーワールドから生まれた「ダンボールでできたクリスマスツリー」に、みずから思い思いのデコレーションを工作しながら創意工夫して飾り付けるというのも、とても楽しくて、そして環境への思いやりを生む、心が温まる非常に気持ちのいいものだと感じた。
 同社のイメージロゴでもある紙「ヒコーキ」のごとく、今後のペーパーワールドのさらなる飛躍に期待したい。

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