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環境コンテンツ企業一覧笠井産業株式会社
- 「笠井産業株式会社」（八尾市南木の本）は、いち早くペットボトルのリサイクルに取組み、100％再利用ペットボトルでできた高品質な純透明プレートを開発した。そのような商品開発・製造に加え、社内外で環境に貢献した活動を積極的に行っている。今回は、そのあたりについて、笠井実代表取締役から詳しい話をうかがった。
- 同社はプラスチック板の製造を得意とする会社であるが、100％再利用したペットボトルから純透明のプレート「Ｋ-APET-BRシリーズ」を開発・製造している。同社の独自技術により、バージンPET（＊）と同じ加工性を持つプレートの製造が可能となり、厳しいスペック(性能・品質)が求められる額縁や看板等にも幅広く応用されている。笠井社長は、「厚さが5mmあるプレートでも、バージンPETと同じ加工性を保つものを作れるのは弊社だけです。このような品質を誇れるのは、材料のきめ細やかな吟味や製造現場での厳しいチェック体制によるものです。」と胸を張る。
※バージンPET：再生原料を用いずに製造されたPET。通常、再生PETは、バージンPETよりも精度が低いのが一般的とされていたが、同社のオンリーワン技術により、同等のプレートを製造することが可能となり、リサイクルの普及へと発展していった。
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マネキンボディ
愛地球博ゴミ箱
このような環境意識の高さは、同社の日常業務にも現れており、ゴミの減量やCO2の削減に向けて社内一丸で取り組んでいる。
2年前より、「笠井産業ゴミ削減運動」を実施して、社員全員でゴミの分別や削減に取り組み、廃棄物量の大半を有価物として売却するなど、年間700万円かかっていた処理費が約10分の１の70万円まで削減できた。「効果が具体的な数値として目に見えたことは、社員のモチベーション維持につながったと思います。社内での環境を意識した取組は、この『ゴミ削減運動』が原点でしたね」と、笠井社長は振り返る。
このような会社全体での意識の高まりは、近時の電力不足の危機にも威力を発揮する。社内で「節電キャンペーン」を行い、事務所や会議録の机周りにはビニールカーテンを設置することで空調効率を上げたり、冷蔵庫や電気ポットなどの使用を減らしたりするなど、きめ細やかに節電することにより、電気使用量も半減し、その結果、電気コストの大幅カットも可能になった。
こういった様々な場面での環境を意識した取組は、結果的に社内での業務コスト削減につながり、好循環を生み出している。笠井社長は、「会社として環境にいいことを続けていくためには、社員がそれを実感できること、そしてそれが会社にとってプラスになることが不可欠だと思います。もちろん、トップ自らも進んで実践していますよ。」と語り、環境先進企業となるための秘訣を明かしてくれた。
ビニルカーテン
蛍光灯
- また、次世代の子供たちへの環境啓発活動にも熱心である。地元の小学生の社会見学も積極的に受け入れ、環境問題に関心をもってもらうきっかけの場を提供している。その際には、「500ｍｌのペットボトルからできた下敷き（＊）」をプレゼントすることで、手にした子供たちは「リサイクル」をより実感できるようである。
「うちの会社に来てもらえると、リサイクルのしくみを実際に見学できるので、こどもたちは大変喜んでくれます。それがとても嬉しいですね。こどもたちにリサイクルの仕組みを体感してもらえるよう、これからも続けていきたいですね。」と、笠井社長は優しいまなざしで語る。※ちなみに、500mlのペットボトル約1.3本からB5の下敷き1枚が作られる。
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工場見学
リサイクル下敷き
このような活動も、まだまだリサイクルへの理解や意識に乏しい日本で、できるだけリサイクル推進に貢献したいと考える、同社の理念のあらわれだ。「『ペットボトルのリサイクルはかえって環境に負荷がかかっている』との声もありますが、CO2排出量についてバージンPETと比較すると、100%リサイクルプレート1kgあたり、1kg以上も削減可能なんですよ。このプレートをもっともっと普及させることで、地球環境に貢献していきたいと思っています」と、笠井社長はさらに意欲的だ。このプレートこそ、同社の地球に優しい企業を目指す企業姿勢の賜物といえよう。
