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八尾市ものづくりnet.の中の八尾の防災関連製品製造企業の中のマツモラ産業株式会社

八尾の防災関連製品製造企業

マツモラ産業株式会社 http://paperworld.jp/

技術を生かしたものづくり
きっかけは、平成23年3月に発生した東日本大震災。東北地方太平洋地震とそれに伴って発生した津波により、多くの人が犠牲になった。一方、高台に避難したことで助かった人も多く、同震災後、高台に避難するための非常用階段の設置を検討する自治体が増えた。しかし、費用が高すぎて階段を設置するための工事が行えないと悩む自治体が続出した。
同社では、自社技術を生かして簡単に使え、かつ役に立つモノを作ることはできないか?をテーマに社内プロジェクトを発足させ、企画検討を重ねた結果、簡易設置式くさり階段「逃げるんだ・登るんだ」を開発した。
「逃げるんだ・登るんだ」は、特許取得済の特殊構造により安全、かつ安定した階段を、簡単かつ低価格で設置できる。同社および関係機関で測定したところ、設置前と設置後ではおおむね30%以上の登坂スピードアップを実現できたという。基本的には特殊な機器、重機がなくても設置可能で、専用の杭打工具を利用すれば手すり付き階段が簡単に設置できる。
費用を抑えることが可能なため、個人やグループ(ご近所・自治会単位など)で導入することも可能であり、さらにコンクリートやボルトなどでの固定が不要な構造であるため、容易に取り外しが可能で、不要になった場合や別の場所に必要な時などの移設も簡単に行えるのも特徴である。
また、「逃げるんだ・登るんだ」は、大阪府の実施する『大阪府 中小企業新商品購入制度』(平成27年度)の認定商品となっている。
「人引車(じんびきしゃ)」の開発
「逃げるんだ・登るんだ」を開発して以降、体の不自由な方や高齢の方が避難施設まで逃げることの難しさを知り、「人引車」の開発をスタートさせた。車椅子を押して逃げることは困難かつ危険であり、人力車や大八車のように引くことはできないかとの発想から、「人引車」が生まれた。
「人引車」は車椅子に特許出願済の専用設計の金具で引き棒(ポール)をセットしたシンプルな設計。無駄な可動部分がないため、安心して利用できるだけでなく、ポールを外せば一般の車椅子としても利用できるため、緊急時にポールを差し込むだけで「人引車」として利用できる。
今後の展望

「逃げるんだ・登るんだ」も「人引車」も、現状は自治体への寄贈が中心となっているが、大阪府の土木公営所にも採用されている。
しばらくは広告宣伝の機会と捉え、今後も要望があれば寄贈に応じていきたいとしている。また、体の不自由な方や高齢の方を山登りで運搬する道具の開発依頼を受けたこともあり、今後も社会に役立つものづくりに取り組んでいく意向である。

八尾市に人引車3台を寄贈し、平成29年1月25日に市長から感謝状が贈呈されました。
マツモラ産業株式会社
○所在地:   〒581-0843 大阪府八尾市福万寺町南6-2-3
○TEL:   072-922-7870
○FAX:   072-922-9653

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