八尾市ものづくりnet.八尾のふるさと納税返礼品提供企業一覧株式会社ダイワトーイ
株式会社ダイワトーイは、「ハシ鉄」など鉄道関連を中心に玩具、雑貨の企画・販売を行っているメーカーである。
「ハシ鉄」とは鉄道の形をしたお箸のことであり、平成22年の発売以来売れ行き好調で、スプーンやフォークと合わせたカトラリー類が、売上の50%を占める主力商品となっている。
もとは大手玩具メーカーのゼンマイ式ミニカーを、バス会社のオリジナルグッズとして発売したところ爆発的にヒットしたことが発端である。その後ブームは去ったものの、「乗り物を玩具にする」かつ「実用的」な商品という点に着眼し、鉄道に見立てた箸を開発するに至る。
第一弾は初代新幹線の「0系」と最新の「N700系」の2種類を発売。玩具店に営業したものの、反応が悪くしばらく苦戦が続いた。ルート開拓を進めるなか、駅中売店で発売を開始したところ口コミ等で徐々に人気が広がったことから、全国の鉄道博物館など鉄道関連施設での販売に注力し、その後のヒットにつながった。
海外で類似品を作られる懸念も残るが、直接口にする商品であるため安心・安全に配慮する必要があり、日本製にこだわっている。
上代で600円という価格設定にも自信を持っており、今のところ模倣品が脅威となる事態は発生していない。
今では「撮り鉄(撮影専門の鉄道ファン)」の間で流し撮りが綺麗に撮影できたことを『「ハシ鉄」が撮れた!』と表現されるほど商品名が浸透しているのも特徴である。
納税返礼品に選ばれたことで売上がアップしたといった効果はまだ実感できる段階ではないものの、「ハシ鉄」は八尾市の会社だったのかといった声がSNS等で漏れ伝わることを聞くにつれ、多くの人の目に触れることで知名度向上につながると期待している。
10月14日の「鉄道の日」前後は、各地で鉄道関連イベントが開催されるが、平成29年に東京の日比谷公園で開催された第24回鉄道フェスティバルでは、電車デザインの「キューブパズル」が注目を集めたようだ。
ただ、鉄道関連は子供向け商品としては確実にヒットする「テッパン商品」である反面、飽和状態にあることから、鉄道ネタは出尽くした感があり、業容の拡大に向けて、物産系ルートに乗った地域限定商品などにも挑戦していきたい。